病患社会の病源体

2011.11.04

日本における地価の異常な高騰は昭和30年代の半ばからはじまった。昭和30年代の前半からスタートした日本経済の高度成長は、そのまま太平洋岸ベルト地帯における工業都市の膨張のプロセスでもあった。この膨張のプロセスをそのまま発展のプロセスとして捉える論者も少なくはない。だが、膨張と発展は決して同義語ではない。膨張は「ふくれること、のび広がること」であるのに対し、発展は「栄えていくこと、繁盛すること」である。

[参考サイト]
> 東小金井の賃貸マンション
> 巣鴨の賃貸
> 名取市の一戸建て
> 御陵の賃貸
> 横浜の新築一戸建て

人間の生存条件という点でいえば、生活の3大要素と称されている衣、食そして住の条件充実し、不安のない快適な生存条件が環境として整っていくかたちが示されないかぎり、およそ発展などという言葉は使いえないものである。周知のように、高度成長で急膨張した多くの工業都市は、公害、住宅難、交通戦争、ゴミ戦争などという共通した病患にさいなまれて、文字通りのたうちまわっている。太平洋岸ベルト地帯に族生、膨張した工業都市で、住民の生存条件が健全なかたちで整備され、理想的な発展を実現したところはほとんど皆無に近い。これは恐るべき現象である。高度成長は多くの都市を膨張させこそしたが、決してその発展を保証しはしなかった。膨張の過程で都市の病患はますます拡大、増幅された。そこには工業都市らしく資本(機械、設術など)が史上空前の規模で集積し、同じように労働力人口も集中した。都市の病患は、この資本の過度集積と人口の過度集中にその根源をおいている。